MOOKの庭づくり

季節を感じること、行事を大切にする事。
日本には、素晴らしい風習や行事、四季を快適に過ごす為の知恵に満ちています。
面白い事に、これらは草花や樹木と関係していることが多いのです。
庭に息づく、草花たちの声に耳を傾ける事で、現代人が忘れかけている、文化や美意識を取り戻せる。
身近に自然を感じる暮らし…。
そこに、豊かな暮らしの一部が垣間見えるように感じます。

蒸暑地鹿児島でも育つ高木落葉樹、在来の常緑中低木を配することは、その樹下に広がる植物たちを強光線・強風から守り、最適な育成環境を形成します。
様々な形状の葉を持つ雑木が木漏れ日を作り、夏の「天然クーラー」、冬の「採光」により、屋内外に、より暮らしやすい環境をつくります。
やわらかな風の存在を教えてくれる繊細な落葉樹、視線を隠し庭をプライベートな空間に変える常緑樹、足元には山野草が庭に彩と華やぎを与えてくれます。
毎年越冬する山野草は、春には必ず芽を出し、一年を通して四季折々の表情を愉しませてくれます。

観て愉しむ

深山と坪庭、林間と市中・・二つの表情のある癒しの空間…
植栽の工夫は庭に奥行と空間の広がりをつくります。
また、溶岩石で築山の景色をつくり、室内と庭をより近く結びつけます。
天気の良い日は、ベンチから景色を愉しんだり、水鉢で清涼感も味わえます。

入って愉しむ

リビングの延長線上にある開放的な庭
雑木の中に果樹やベリー類、ハーブ等を配することで、明るさとモダンさが加わります。
また、ハーブティーやジャム作りを愉しむことも出来ます。

四季を愉しむ

 花見の遊び

春を謳歌するように、花の芽が一斉に伸びる時期。
様々な野の花が咲き、一年の庭の愉しみに心躍る季節。
春一番が過ぎた後、若芽を揺らす和風が菫(すみれ)の香りを運びます。
どこからか、風が運んでくる桜の香りも春の風情です。
花々を冬の眠りから目覚めさせた春風は、時に花散らしの風となって、無常の儚さを教えます。
花の咲く樹木や野の花の、姿や香りを存分にお楽しみ下さい。

 水辺の遊び

雑木の庭の本領発揮、涼しい緑陰が庭に広がります。
水鉢でワインクーラーや花生け、テラリウム、すいかを冷やしたりと・・。
風に揺れる山野草は、地表熱を逃がし、天然のクーラーの役割を担います。
時には猛威を振るう夏の突風も、無くてはならない自然の摂理。
時折吹く夜風が風鈴を揺らし、線香花火の儚さが風に揺らぎます。

 彩の遊び

庭は彩の季節。生命を振り絞り、木々は紅や黄に色づきます。
秋風が枝を揺らし、風に舞う落ち葉が寒い冬の到来を予感させます。
風は夏を連れ去り、時折ヒヤリとした空気を運びます。
そろそろセーターの季節、庭に出て色とりどりの落ち葉を集めて部屋に飾っても素敵です。
木の実や枝ものでリースを作ってクリスマス、お正月の準備をするのも愉しいですね!

 冬支度の遊び

庭は静寂し、草花は春を夢見て眠ります。
冷たい風に、葉は一枚づつ梢を離れて地面に降り積もります。
風に揺れるソヨゴの葉の擦れる音だけが時折聞こえます。
木枯しが吹く中、野鳥が餌を求めて遊びに来ます。
木の枝に、食べかけのミカンを挿してお裾分け・・。
可愛い姿に、しばし編み物の手が止まります・・。