【イベント後記】6月27日(sat) おだしカンパニー 本格かつおだし教室

MOOKHOUSEの「暮らしをたのしむworkshop」シリーズ第二弾として、かつお節生産量日本一の枕崎から、日本の出汁文化の良さを世界に発信している『おだしカンパニー』こと中原水産株式会社の中原晋司さんを講師にお招きし、かつお節のもつ「おだし」の魅力を味わう『本格おだし教室』を開催いたしました。
 
まずはウェルカムドリンクとして『茶節』。DSC_0632
薩摩半島南部の郷土料理でもありますが、参加者の中でははじめて味わう方もいらした様子。鰹節に味噌とお茶(熱湯でもよい)を注ぐだけの簡単なものですが、大変栄養価も高いとのこと。 (二日酔いの朝、何も食べないという方には朝食代わりにおすすめ!)
MOOKHOUSEスタッフも毎年参加している、「いぶすき菜の花マラソン」でもふるまわれているようです。
 
前半のお時間で鰹節の種類や歴史、製造の工程などについてもわかりやすく説明いただきました。また、出汁の取り方をレクチャーいただき、みんなで試飲いたしました。
お話しの内容を一部ご紹介すると、
鰹の刺身などは全国的に高知県が有名ですが、鰹節の生産量は鹿児島県の枕崎市、山川町で全国の7割を占めるとのこと。先日イタリアミラノで開催された万博に、枕崎市が鰹節を出展していたことも記憶に新しいですね。
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当日ご紹介したのは2種類の鰹節。
『荒節(あらぶし)』・・・かつおをゆで、煙でいぶして2~3週間かけてできる鰹節。パンチのきいた香りと力強い旨みが特徴とのこと。
『本枯れ節(ほんかれぶし)』・・・荒節の表面を削り、麹菌をつけて4か月~1年もの間熟成した鰹節。上品な香りと旨みが特徴とのこと。
個人的には、この2つの鰹節のお料理ごとのおいしい使い分けかたについて(例えば「だし茶漬け」をおいしくするには本枯れ節を多めに・・・・など)が興味深いでした。
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実際に日頃から鰹節で出汁をとっている方は、参加者のうちの1割ほど。 なんとなくわかっているはずの出汁の取り方も、中原さんのレクチャーを受け、目からウロコだったようです。
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 羅臼の昆布と枕崎の上質な本枯れ節をふんだんに使った 『黄金だし』
 
塩味をなにも加えていないのに、とっても香り豊かで濃厚でした。このままでとってもおいしい!
その後、だしがらの活用方法までご紹介いただきました。

写真右:鰹の解体模型ぬいぐるみ
写真右:鰹の解体模型ぬいぐるみ

※中原さんの指示のもと、スタッフで「だしがらサンドイッチ」を作成!まるでツナサンドのようですが、とっても栄養価が高くヘルシー。そして経済的で、参加者の皆様からも大好評でした。
 
 
後半の時間は、『枕崎鰹船人めし』の実食!
参加者の皆様でいただいた、『枕崎鰹船人めし』とは・・・・
・枕崎産本枯れ節をダシに使用する。
・トッピングにかつおの切り身(ぶえん鰹、生かつお)を使用する。
・枕崎産のかつお節をトッピングにも使用する。
という、ご当地グルメの中でもこだわり抜いた一品(いえ、逸品!)です。
中原さんによる『枕崎鰹船人めし』は、新鮮なぶえん鰹を漬けにして、薬味や梅干し、かつおみそをたっぷりのせてたもの。さらに特製の「かつおせんべい」を添えたもの。
それに熱々の羅臼の昆布と枕崎の本枯れ節とあら節の黄金比率の出汁をたっぷりかけ、その場で削った鰹節をのせる。
枕崎鰹船人めし
今回のレポートは、美味しいという言葉を何度書いたのかわからないくらいですが、本当においしかったです。 たくさんの方がおかわりされていた様子。
 
当初、イベント企画の段階ではMOOKHOUSEのモデルハウスのデッキや庭で実食していただく予定でした。
しかし、鹿児島は連日の大雨でロケーションを楽しむのは難しい状況。そこで、ヤマサハウス本社に会場をうつし、社内にある木造の構造模型での実食とさせていただきました。
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漂うお出汁の香りと木の香り。
あたたかな雰囲気。
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参加者の皆様も、講師の中原さんはじめ中原水産の皆様も、ここの空間をとても気に入っていただけたようで、私たち社員もとても嬉しかったです。
 
食後も構造模型にのぼって楽しむご家族、中原さんの計らいで鰹節削り体験をする子供たち。中には‘大工さん並みの風格‘で、カンナをかけるように鰹節削り体験に没頭するお子さんも。
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※あまりに本気度が高いため、箱型の削り器からまわすタイプに変更いたしました
 
お食事をしながら中原さんが話された、

「旨味を感じる力は、子供の時の食事で決まるんです。」 

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粉末のダシの素にももちろん利点があります。
ただ、丁寧にとった出汁の旨味も知っている ということが、今の子供たちが大きくなった時に、食事を豊かに感じることができる貴重な経験になるのだなと思いました。
 
 
足元の悪い中ご参加いただいた皆様、朝早くからご準備いただいた中原水産の皆様、そして講師の中原さん、本当にありがとうございました。
 
MOOKHOUSE広報係

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